「他者を敵と見るか、味方と見るか」
『嫌われる勇気』の著者である岸見先生はアドラーの言葉をとてもシンプルに教えてくれます。
もちろん、他者信頼とは、他者を味方と見る ということですが、
他者を信頼するっていっても、目の前の、自分を攻撃して来る人を無理やり信頼しようとしてもきっと無理なんですよね。
それより、もし同じことが起こっても、みんながこの人みたいに自分を怒ったり攻撃して来るわけではないと信じる。
みんながこの人みたいに自分をバカにする人ばかりではないと信じる。
みんながこの人みたいにすぐに自分から去ったりしないと信じる。
まずは、このように信じられれば、あとは必要な改善をしていくだけで、問題はシンプルになるのに、多くの場合、誰にも攻撃されないように自分に能力をつけようとする。
その中には、完璧に太刀打ちできる能力をつけて相手に勝とうとする目的も隠れているかもしれない。
でもこれは、向上心のあまり効果的でない使い方ではないでしょうか
能力は、より素晴らしいもののために伸ばすのでなければ本当に身につくことはないのではないかと思います。
「〜されないために 」何かの能力を伸ばすことは、いつか、誰に対しても怒られたらどうしようという不安と恐怖を感じることになるかもしれません。
でも、「そんな人ばかりではない」と信頼できれば、もっとそのことを楽しめたり、本当に大切なことのための自分の能力を向上させることに時間を使える。
他者を信頼するって、究極の効率でもありますね。
画像の船は、吉田拓郎さんの有名な「s」という歌の歌詞からのイメージで…
「人を信じるってことは 泳げない僕が船に乗るみたいに 誰にもわからない 勇気のいることだから……」
〜吉田拓郎 「S」より〜
人を信じるって、確かに勇気がいるんですよね